トーク/レクチャー

2011/02/05 映像とワークショップのあり方を考えるシンポジウム「映像の強度〈マグニチュード〉へ」

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*日時: 2011年2月5日(土)16:00- 19:00
(13:00- 15:00 ワークショップ音読式ワークショップ、20:00- alternative media gatheringが開催されます。)

*話者: 藤井光 会田大也 清水建人 櫻田和也
*進行: 久保田テツ

*会場: コーポ北加賀屋(大阪市営地下鉄四つ橋線 北加賀屋駅徒歩5分)
会場は冷えることが予想されますのであたたかい服装でご来場ください

*参加: 予約不要+無料(ただし会場席数には限りがあります)
*お問い合わせ: info@remo.or.jp

ニューヨーク世界貿易センタービル崩壊という強烈な視覚的・同時代的経験により幕開けを迎えた21世紀も、はや10年。20世紀前夜リュミエール兄弟らの「発明」以来、映像の記録・再現技術が一般化した100年を超えて、わたしたちは映像のますます氾濫する時代をどのように舵取りできるでしょうか。
 おそらくは、そのような問題意識を背景として、とりわけ携帯端末の動画撮影機能や動画共有サイトの普及した今世紀にはいり、「映像ワークショップ」といわれる様々の試みが全国各地で広く行われるようになりました。しかし、デジタル編集・制作システムを学ぶ技能講習から、映像の読み書きをまなぶメディア・リテラシー教育、子どもたちによるストップ・モーションのアニメーション作りに至るまで、ひとくちに「映像」ワークショップといえども、その目的も方法にも様々なかたちがみられます。
 remoでは本年度、こうした時代に能動的な行為として映像にかかわる身体づくりの方法=映像ワークショップという手法に着目して調査研究を行ってきました。その結果、たんに映像制作が可能となるような撮影や編集といったスキルの向上を図るだけではない、根源的な映像の〈強度〉ともいうべき力に価値をおいた試みの意義を再発見するに至りました。
 そこでこの度、とりわけ現代美術におけるワークショップ事業において〈映像の強度〉を根底にすえた事業を企画・実践してこられたアーティストやキュレーターが一同に会し、それぞれの取り組みを共有し、各々の試みを再考し、今後より精度・効力を高めつつ相互協力を深め、ますますひろく社会に還元してゆくプログラムづくりにいかす機会として、映像とワークショップのあり方を考えるシンポジウムを開催いたします。
凍返る春節に工場跡地での会場となりますが、みなさま是非ご参集ください。


藤井光
1976年生まれ。美術作家。パリ第8大学美学・芸術第三博士課程DEA卒。1995年渡仏。フランスでメディア・アーティストとして活動を始めるが、2005年帰国以降、現代日本の社会政治状況を直截的に扱う表現活動へと転換。社会運動と芸術の関わりについて制作および研究を行なっている。高校生・派遣労働者などを対象にした映像制作ワークショップを通して映像メディアの民主化に努める傍ら、大学やアートスクールでのレクチャーやトークも多い。

清水建人
1976年生まれ。2001年よりせんだいメディアテーク学芸員として、現代美術やメディア・アートのプロジェクトを企画。主な企画展は「関口敦仁・中原浩大・高嶺格 景観-もとの島」「Re:search オーストラリアと日本のアート・コラボレーション」「高嶺格 大きな休息」など。仙台地域の視覚芸術振興のためのプロジェクト「仙台芸術遊泳」や、地域のミュージアム活性を図る「仙台宮城ミュージアムアライアンス」などのプロジェクトにも携わる。

会田大也
1976年生まれ。ミュージアムエデュケーター。東京造形大学、IAMAS(情報科学芸術大学院大学)卒。2003年より、山口情報芸術センター[YCAM]勤務。2009年よりMaemachi Art Center(MAC)に入居&運営。美術が人間へ干渉する現象を観察するべく、公私ともに日々のプロジェクトをこなす。おもな企画として、藤井光「meet the artist 2010 自分のメディアを創る」プロジェクト(YCAM)、オリジナルワークショップ「walking around surround」(YCAM)など。

櫻田和也
1978年生まれ。大阪市立大学都市研究プラザ特任講師。2000年よりフリーランスのUn*xサーバ技術者。2003年よりNPO remo [記録と表現とメディアのための組織] 研究員として時空間メディアや社会的メディア実践にかんする調査研究および展覧会等の企画・制作。翻訳書にフランコ・ベラルディ(ビフォ)『プレカリアートの詩―記号資本主義の精神病理学』河出書房新社 2009年。

久保田テツ
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任准教授。1995年より文化政策に関するコンサルタントに従事し調査研究を行う。2000年より早稲田大学非常勤講師。映像・音楽作家としても活動する。2010年よりNPO remo [記録と表現とメディアのための組織] 代表理事。

平成22年度文化庁メディア芸術人材育成支援事業「ワークショップ・オン・ワークショップ」

主催: NPO remo [記録と表現とメディアのための組織]

REMO DESK 2011年01月16日

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