ワークショップ

〈メディアジム〉 参加者公募のご案内 >> 終了しました

近年、ラジオやテレビ、カメラから家電製品に至るまで、私たちにとって日常的な機器は高度に情報化され、制御や通信の至るところがデジタル化されてきました。もはや、機械の仕組みや物質と情報との原理的な関係など意識する必要さえないかのように思われるほどです。しかし、こうした「ブラックボックス」化は、機器の基本的な仕組みを忘れることでもありました。モノをかつてのように分解し、修理し、あるいは改良するといった行為は容易なことではありません。

このたびremoでは「メディアジム」と称し、次代を担う芸術家のために、電子回路、電気信号、電波といった基本的な技術の仕組みと原理とを実践的に学びなおすことで、いわばメディアに対する「基礎体力」を培うための学習機会を提供します。具体的には、微弱電波等を用いたアナログ表現から、インターネットやハイヴィジョン等を利用したデジタルな表現手法、さらには各種センサーやスクリーンといった装置の作成など、手ずから試みるワークショップを予定しています。

メディア技術に対する自律的な思考と技術をあわせ持つことは、今後ますます豊かな表現を育むために重要なファクターとなるでしょう。メディアジムでは、メディア芸術家がワークショップと交流を通じて汎用メディア技術の基礎をふまえた発想を加速させ、遠からず、芸術家自身の斬新な新作の考案をもって世界に臨むことを目指しています。

講師陣としては、粉川哲夫氏、芹沢高志氏、Franco 'bifo' Berardi氏など、技術と表現における先駆的な実践者を予定しています。メディアジムの特徴は、このような講師陣から直接指導を受け、あるいは相談ができること、そして、参加する新進メディア芸術家同士が相互に学習の場を共有するといった、ダイレクトな交流の場にあります。

つきましては、本プログラムへの参加を希望する表現者を下記の要領で公募しますので是非ご応募ください。

□スケジュール
 7月31日(日) オリエンテーション
(スケジュールやワークショップ講師など、プログラム全体の運営についてスタッフとともに検討します)

 9月中旬~11月上旬 ワークショップ (全8回、週末開催)
 11月下旬~12月初旬 集中レジデンス1 (1週間程度)
 3月初旬 集中レジデンス2 (1週間程度)
 3月9日~3月20日*予定 成果発表

□会場 コーポ北加賀屋(予定) 大阪市住之江区北加賀屋5-4-12

□参加費
 無料
 *ワークショップ、レジデンス(宿泊費)、成果発表などプログラム実施にかかる経費は本事業で負担しますが、それ以外の経費(交通費、美術作品制作費など)は参加者にご負担いただきま す。

□公募期間
 ・2011年5月20日(金) ~ 6月10日(金)

□応募条件
 ・独自の視点から根本的なメディア表現を実践する新進芸術家であること
 ・汎用的メディア技術の基礎・思想的な背景に関心を有すること
 ・本年度末に予定される成果発表の計画に参加できること

□応募方法
 以下ファイル1 ~ 4を一通にまとめて公募期間内に連絡先eメールアドレス宛にご送付下さい。(様式自由)
 1. 履歴書 (CV)
 2. 代表作の資料 (eメールにて送付可能なデータに限る)
 3. 今年度のスケジュール (プログラム日程を考慮するため)
 4. このプログラムを通じて実現したいこと

□審査委員
 粉川哲夫(ラジオアーティスト/メディア批評家)
 芹沢 高志(p3 art and environment/アートディレクター)
 甲斐 賢治(せんだいメディアテーク企画・活動支援室長)
 遠藤 水城(インディペンデントキュレーター)
 雨森 信 (NPO 法人 remo 理事)

 *参加作家は、審査委員会により実績・独自性・将来性の水準から多角的に審査のうえ書類選考され、結果は7月上旬にeメールにて通知する予定です。

□お問い合わせ・連絡先
 remo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織]
 mg●remo.or.jp (●を@に)

 *本公募について電話での問い合わせには応じられませんので御了承ください。
 *eメール送信後3日以内に事務局より返信のない場合は、受信できていない可能性がありますので再度ご連絡ください。

文化庁委託事業「平成23年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
制作: remo[NPO 法人記録と表現とメディアのための組織]
REMO DESK 2011年5月20日